【弱電工事の現場】病院・介護施設の「ナースコール」工事とは?命をつなぐ通信システムを支えるプロの技術

はじめに

病院や介護施設に入院・入所した際、ベッドの枕元にある「呼出ボタン」を目にしたことはありませんか?

患者様や利用者様が、身体の不調や緊急事態をスタッフに伝えるための命綱、それが「ナースコール設備」です。


ボタンを押せばナースステーションにつながる、というのは一見当たり前のことのように思えますが、その裏側には複雑な配線と高度なシステム制御が隠されています。

私たち武藤電業が専門とする「弱電工事」の中でも、ナースコールの設置・更新工事は、地域の医療と福祉を直接支える非常に社会貢献度の高い仕事です。


「ただのインターホンと何が違うの?」

「工事にはどんな資格やスキルが必要?」


今回は、そんないわき市の求職者の方に向けて、普段あまり知ることのないナースコール工事の仕事内容と、そのプロフェッショナルな世界について深掘りしてご紹介します。



家庭用インターホンとは全く別物!ナースコールの複雑な仕組み

一般住宅の玄関についているインターホンは、玄関の子機と室内の親機が1対1(あるいは1対多)でつながる比較的シンプルな構造です。

しかし、病院や老人ホームで使われるナースコールは、規模も仕組みも全く異なります。何十、何百というベッドからの呼び出しを同時に制御し、適切な場所に通知しなければならないからです。


1. システムの中枢「制御装置」

ナースコールには、パソコンのサーバーのような役割を果たす「制御装置(交換機)」が存在します。

すべての呼出ボタンや通話機器はこの制御装置に集約されており、「どの部屋の、どのベッドから呼び出されたか」を瞬時に判断し、ナースステーションの親機や廊下の表示灯へ信号を送ります。

この制御装置の設定や配線こそが、私たち弱電工事業者の腕の見せ所です。


2. 多様な機器との連動技術

最近のナースコールは、単に通話するだけではありません。現場のニーズに合わせて、様々な弱電設備と「連動」しています。


  • ハンディナース(PHS・スマホ):スタッフが動き回っていても手元で着信を受け取れるシステム。
  • 生体センサー・マットセンサー:ベッドから起き上がったことや、離床したことを自動検知して知らせるセンサー。
  • 電気錠・防犯システム:認知症の方の徘徊防止のため、出入り口のロックと連動させる仕組み。
  • 火災報知機:火災発生時にナースコール親機へ一斉通知する防災連動。


これら全てを正しく機能させるためには、電気の知識だけでなく、通信ネットワークやセンサーの知識も必要不可欠です。



プロの仕事を紹介!ナースコール工事の具体的な流れ

では、実際に私たち武藤電業が現場で行っている工事の流れを見ていきましょう。

新築工事の場合もありますが、いわき市内では既存施設の「リニューアル(更新)工事」の需要も非常に高まっています。


STEP1:配線ルートの構築と入線作業

まずは、制御装置から各居室、ナースステーションまで、ケーブルを通すためのルートを作ります。

ナースコールの配線は、照明やコンセントなどの「強電」の配線と近づけすぎると、ノイズ(雑音)を拾って誤作動を起こすリスクがあります。

強電と弱電を適切に離隔(離して設置)するなど、プロならではの配慮が必要です。

天井裏や壁の中に、何十本もの細い通信線を束ねて美しく配線していく作業は、几帳面さが求められる職人技です。


STEP2:端末機器の取り付け

配線が終わると、各機器を取り付けていきます。


  • ベッドサイドの子機(コンセントのような形状の埋込型が多いです)
  • 廊下灯(部屋の前で光るランプ)
  • トイレや浴室の呼出ボタン
  • ナースステーションの親機(ボード型やPC連動型など)


特にリニューアル工事の場合、施設は稼働中であることが多いため、利用者様の生活の邪魔にならないよう、スピーディーかつ静かに作業を行う配慮も求められます。


STEP3:結線とシステム設定(ここが重要!)

機器がついたら、制御装置への結線(ケーブルをつなぐ作業)を行います。

ここの線が1本でも間違っていると、「101号室のボタンを押したのに、親機には102号室と表示される」といった致命的なミスにつながります。細い通信線を間違いなく接続する集中力が必要です。


また、最近の機種はPCを使って設定データを流し込む作業もあります。

「呼び出し音の種類を変える」「夜間だけPHSに転送する」といった細かな設定を行い、システムとして完成させます。

PCスキルやIT機器への興味がある方は、この工程で大いに能力を発揮できます。


STEP4:試験・引き渡し

全ての部屋のボタンを実際に押し、正しく通話ができるか、PHSが鳴るか、表示灯が光るかなどを全数チェックします。

命に関わる設備ですので、この試験工程は特に念入りに行います。すべて正常に動作することを確認して、ようやく完了となります。



いわき市の地域医療を守る!この仕事のやりがい

武藤電業が拠点を置く福島県いわき市も、高齢化に伴い、特別養護老人ホームや介護老人保健施設などの役割がますます重要になっています。

それらの施設において、ナースコールは「あって当たり前、動いて当たり前」のインフラです。


1. 故障対応での「ありがとう」

ナースコールが故障すると、施設スタッフの方は「いつ利用者様からの呼び出しがあるか分からない」という不安の中で業務にあたることになります。

そんな時、私たちが駆けつけ、原因を特定し、迅速に復旧させた時。

施設長やスタッフの方からいただく「本当に助かりました、ありがとう」という言葉は、何物にも代えがたい達成感があります。


2. 弱電のプロとしての成長

ナースコール工事は、インターホン、電話設備、LAN、防犯設備など、弱電工事のあらゆる要素が詰まっています。

この工事をマスターすれば、弱電設備全般の仕組みが理解できるようになり、エンジニアとしての市場価値は飛躍的に高まります。

単なる「電気工事士」の枠を超え、「通信システムのスペシャリスト」として成長できる環境がここにあります。


未経験からでも大丈夫?必要な資格とスキル

「難しそう…」と感じた方もいるかもしれませんが、安心してください。

現在活躍している職人の多くも、最初は未経験からスタートしています。


入社後に取得を目指せる資格

業務を行う上で、以下のような資格取得を会社として支援しています。


  • 電気工事士(第二種・第一種):コンセント電源の工事などに必要です。
  • 工事担任者(デジタル通信・アナログ通信):通信回線を接続するための国家資格です。ナースコールや電話工事で役立ちます。
  • 消防設備士(甲種4類):火災報知機との連動工事などで知識が活かせます。


武藤電業が求める人物像

特別な知識は最初はいりません。

それよりも、以下のようなマインドを持っている方を歓迎します。


  • 細かい作業が好きな方:細い通信線を扱うため、プラモデル作りやPC自作などが好きな方は向いています。
  • 責任感のある方:命をつなぐ設備を扱っているという意識を持てる方。
  • 新しい技術に興味がある方:ナースコールはIoT化が進んでいます。新しいガジェットや技術ニュースに関心がある方は楽しんで働けます。


まとめ

今回は、病院や介護施設に欠かせない「ナースコール設備」の工事についてご紹介しました。


普段は見えない天井裏の配線や、スタッフルームの制御装置。

そこには、利用者様の安全と、スタッフ様の安心を守るための緻密な技術が詰め込まれています。


武藤電業では、いわき市の地域医療・福祉を裏側から支える仲間を募集しています。

「人の役に立つ仕事がしたい」「一生モノの専門技術を身につけたい」と考えているあなた。

私たちと一緒に、弱電工事のプロフェッショナルを目指しませんか?


現場見学やカジュアルな面談も大歓迎です。

少しでも興味を持たれた方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。


最後までお読みいただきありがとうございました。