「最近物騒だから、自宅に防犯カメラをつけたい」 「お店や工場のセキュリティを強化したい」 現代社会において、防犯カメラは私たちの安全と安心を守る上で欠かせない存在となっています。
防犯カメラの設置工事は、単にカメラを取り付けるだけでなく、お客様のニーズをヒヒアリングし、最適なシステムを設計・構築する、非常に専門性の高い仕事です。
この記事では、「防犯カメラの設置って、どんな仕事をするの?」「特別な資格はいるの?」「未経験からでもプロになれる?」といった皆さんの疑問に、プロの電気工事業者がお答えします。社会貢献性の高い弱電工事の仕事内容と、その魅力、そして未経験からプロになるまでの具体的なステップをご紹介します。
防犯カメラ設置工事の「具体的な仕事内容」

防犯カメラ設置工事は、大きく分けて「ヒアリング・提案」「現場調査・設計」「施工」「設定・引き渡し」の4つのフェーズで構成されます。
① お客様との打ち合わせ・ヒアリング
まずはお客様のもとを訪れ、なぜ防犯カメラを設置したいのか、その目的を深くヒアリングすることから始まります。
- 「空き巣対策をしたいのか」
- 「店舗での万引きを防止したいのか」
- 「工場内の作業状況を記録したいのか」
- 「従業員の管理目的か」
この目的によって、必要なカメラの性能や台数、設置場所が大きく変わるため、お客様の「困りごと」を正確に理解することが最も重要です。
② 現場調査と最適なプラン提案(設計・提案要素)
ヒアリング内容に基づき、実際に設置する現場を詳細に調査します。
- 設置場所の確認: 高所作業が必要か、配線経路は確保できるか、カメラが雨風にさらされないか。
- 電源・配線経路の確認: カメラの電源はどう取るか、LANケーブル(PoE給電の場合)や同軸ケーブル(アナログカメラの場合)のルートは。
- ネットワーク環境の確認: 遠隔監視やスマートフォン連携の要否と、そのためのネットワーク環境。
- 機種選定と提案: 広範囲を映せる広角レンズか、特定の場所を拡大できるズーム機能か、夜間でも鮮明な映像が必要か(赤外線、スターライト機能など)、防水・防塵性能は必要か、録画機の容量はどれくらい必要か、などを考慮し、お客様の予算と目的に合った最適なシステムを提案します。
③ 実際の設置工事(施工要素)
提案が承認されたら、いよいよ実際の工事です。
- カメラ本体の取り付け: 高所作業車や脚立を使い、最適な画角でカメラをしっかりと固定します。風雨に耐えられるように、防水・防塵処理を施すことも重要です。
- 配線工事: カメラに電源を供給し、映像や制御信号を送るためのケーブルを配線します。見た目を美しく、安全性を確保するため、露出配線か隠蔽配線かを判断し、丁寧にケーブルを敷設します。
- 録画機・モニターの設置: お客様が使いやすい位置に録画機やモニターを設置し、各ケーブルを接続します。
④ 設定と動作確認(IT・ネットワーク要素)
全ての機器の取り付けが完了したら、システムが意図通りに機能するかを設定し、確認します。
- カメラ映像の調整: 明るさ、コントラスト、フォーカスなどを最適な状態に調整します。
- 録画機の設定: 録画スケジュール、動体検知などの詳細設定を行います。
- ネットワーク接続設定: スマートフォンやPCからの遠隔監視ができるよう、ネットワークへの接続設定を行います。
- お客様への操作説明と引き渡し: 全ての機能が正常に動作することを確認し、お客様に操作方法を丁寧に説明して工事完了です。
防犯カメラ設置工事に「資格」は必要?

防犯カメラの設置工事には、必須となる資格と、取得すると業務に役立つ資格があります。
【必須】第二種電気工事士以上
防犯カメラの電源を直接配線する場合(AC100V直結タイプ)、またはカメラ用の電源コンセントを新たに増設する場合には、「第二種電気工事士」以上の国家資格が必須となります。これは、電圧100V以上の電気設備を扱う「電気工事」に該当するためです。
(補足)PoE給電の場合
LANケーブル1本で電源供給とデータ通信を行うPoE(Power over Ethernet)給電方式のカメラの場合、電源配線工事は不要なため電気工事士資格は必須ではありません。しかし、LANケーブルの配線自体にも電気工事の基礎知識(配線のルート、安全確保など)が不可欠であり、より安全で確実な施工のためには電気工事士の資格を持つプロに任せるべきです。
【推奨】防犯設備士
「防犯設備士」は、防犯カメラを設置するための必須資格ではありません。しかし、日本防犯設備協会が認定するこの資格を持つことで、防犯に関する専門知識(防犯の心理学、犯罪手口、機器の選定基準など)を習得していることが証明されます。
お客様へのコンサルティングや、より効果的な防犯システムの設計において、絶大な信頼と提案力を発揮できます。
【その他】高所作業車運転技能講習など
屋外の高所にカメラを設置する場合など、作業内容によっては「高所作業車運転技能講習」などの資格や技能講習が必要となる場合があります。
未経験から防犯カメラ設置のプロになるまでのステップ

「防犯カメラの仕事に興味はあるけど、未経験だから不安…」そんな方もご安心ください。多くのプロが、未経験からこの分野で活躍しています。
ステップ1:入社・基礎知識の習得と現場同行
入社後まずは、工具の名前や使い方、現場での安全作業の基本ルール、ケーブルの種類などを座学で学びます。その後は先輩の現場に同行し、実際の設置工事の様子を間近で見て、仕事の流れやプロの技術を肌で感じていきます。
ステップ2:第二種電気工事士の資格取得
防犯カメラ設置の仕事の幅を広げ、安全に作業を行うために、まずは「第二種電気工事士」の国家資格取得を目指します。株式会社武藤電業では、資格取得に向けた勉強会開催や、合格時の費用全額会社負担といった手厚い支援制度を用意しています。
ステップ3:簡単な作業からの実践とスキルアップ
資格取得後は、先輩の指導のもと、簡単な配線作業やカメラ本体の取り付け補助など、できることから実際の作業を担当していきます。経験を積むことで、ネットワーク設定、画角調整、隠蔽配線といった専門技術を徐々に習得していきます。
ステップ4:専門技術の習得と独り立ち
数年の実務経験を経て、一人で現場を任されるプロへと成長します。お客様への提案から、設計、施工、設定まで、全てをこなせるようになります。さらにスキルアップを目指し、「防犯設備士」などの資格に挑戦することも可能です。
【まとめ】社会貢献性の高い「弱電工事」のプロを目指そう

防犯カメラ設置工事は、人々の安全と安心を守るという、非常に社会貢献性の高い弱電工事です。お客様の抱える不安を解決し、感謝されることに大きなやりがいを感じられる仕事です。
防犯カメラ工事のポイントおさらい
- ヒアリングから設定まで、幅広いスキルが求められる。
- 電気工事士の資格が必須となるケースが多い。
- 未経験からでも、段階的にスキルアップしてプロを目指せる。
いわき市で防犯のプロへ!株式会社武藤電業で社会の安全を守りませんか?
株式会社武藤電業は、このような防犯カメラ設置工事をはじめとする弱電工事を通じて、いわき市の企業やご家庭の安全・安心を支えています。 「社会の役に立ちたい」「人の安全を守る仕事がしたい」という強い使命感を持ったあなたを、私たちは歓迎します。 未経験からでも、基礎から専門技術を学び、資格を身につけ、プロとしてお客様に感謝される仕事に挑戦しませんか?

